「うーむ。微妙な映画だなあ」
「なぜ?」
「この映画には構造的に問題が2つある。一つは最初に奥さん視点で話が進行するのに、終盤は旦那視点で進行する。話が分かりにくい」
「もう1つは?」
「最初に真犯人風に出現する男が結局真犯人で、話にひねりが無い」
「なるほど。問題はそれだけ?」
「そうだなあ。単なる個人的感想だけで言えば、中途半端に状況を理解したいじめっ子視点の内容で、【いじめ】問題を扱うという意味ではどこも
中途半端。いじめっ子の描き方はそれなりの水準だがいじめられる側の描写はそれほどの水準でもない。そもそも、いじめっ子である旦那の方が中途半端に許されすぎる。そもそもカタルシスがない。いじめられた側の復讐としては突き抜ける爽快感が無いし、いじめる側は中途半端な罪しか負わない」
「どちらも突き抜けていないわけだね」